blog.comame.xyz

12/23, 24 の二日間、RTA in MISW の配信をお手伝いした。想像していたより遥かに大規模なものになったので、経緯を書く。

11月上旬

2019 年のアドベントカレンダー でしうまいくんが走った「星のカービィ 参上!ドロッチェ団」を 2021 年のアドベントカレンダーネタとしてもう一度走ろうという話が雑談レベルで挙がり、さらにかっつくんもスーパーマリオ64 を走ろうかなと言い出したことで、RTA 配信の機運が高まった。

どうせ 2 人やるならせっかくだし MISW で人を募って軽く配信でもしたら楽しいんじゃないかと思い立ち、Google フォームで適当にアンケートをしてみた ところ、なんと合計 8 人もの人が「やりたい」と手を挙げてくれた。8 人もいるなら、ちゃんと大会として体裁を整えてもいいんじゃないかという思いがおぼろげながらも浮かんできた。(ところで、ここで走りたいゲームと大まかな所要時間を聞いておいたのが、後にかなり助かることになる)

本格的に大会としてやるなら、日程を考えなければならない。走者の都合を合わせやすいのは冬休みに入ってからで、さらに RTA in Japan が 12/26 から始まることを考えて、12/23 でスケジュールを仮に決めようということにした。詳しくは覚えていないが、この時点で走者希望者に日付の確認を取ったと思う。

11 月中旬

大会として体裁の整った配信をするなら、問題になるのは配信環境である。初めに選択肢として挙がったのは、全てオンラインで配信する、サークル員の家で配信する、部室で配信する、の 3 択である。全てオンラインでの配信は、配信と走者のいずれの負担も大きいため、集まることが可能であるならば止めておこうということで却下。部室ではある程度騒いでも問題にならないが時間の制約が厳しく (20 時に完全撤退が求められる)、人の家は深夜まで配信ができるがあまり騒げないということを見比べて、部室で配信しようということになった。

次に必要そうな機材をリストアップしてみたところ、マイクとかケーブルとか欲しいねとなって、最終的に合計 25000 円ほど吹き飛ばした。人はなぜ。

また、この頃から具体的な配信スケジュールを考え始めた。人々の活動時間的に配信は早くとも昼という前提で、予想時間を愚直に足してみたところ、どう考えても 1 日で配信しきるのは無理だろうということになり、2 日間開催とした。

スケジュール組みが思ったより難航したため、とりあえず配信を行うことと、その日付だけは早めに公開したほうがよいということになり、Twitter にフザけた画像 を投げつけた (ごめんなさい)。

11 月下旬

とにかく 1 度配信テストをしたほうが良いということになり、部室に機材を持ち込んで配信テストをした。カバンが重くて、学期末の小学生の気持ちを追体験することができた。

この配信テストでは、Discord で画面共有をする走者と部室にいる走者の切り替えが可能であるか、部室のネットワークが安定しているか、部室外の騒音の影響はどの程度か、追加の機材は必要とならないか、といった不安を解消するために行った。

MISW のシスアドに相談して、部室においてあるパソコンの配置を一時的に変えてよいか等の確認をした。やらかすとサーバが落ちるので大事。

12 月上旬

走者とのやり取りを経てスケジュールが決まったため、スケジュールを公開した。宣伝経路は主に Twitter であるということを考えて、スケジュールの公開はペラ画像とした。Web サイトとか作ってもどこから配信するか困るし。

Day 1 Schedule

Day 2 Schedule

あと、うっかり 8 ch のミキサーをポチった。

12 月 12 日

1週間前に買ったミキサーこわれる。購入したサウンドハウスさんに連絡したところ、無償で修理してくれて、超速 (発送日から受領まで 5 日) で戻ってきた。うっかりアダプタ挿しっぱなしで送ってしまったところ、「挿しっぱなしだったアダプタが破損していたので気をつけてください。代わりの品を送ります」という対応をしてくださった。本当にありがとうございます。

原因は電源アダプタの出力不良だった。

12 月 21 日

夕方ごろに家を出て、車で機材を搬入した。ワイルドラーメンがおいしかったです (?)。22 日に穴八幡宮の祭があったようで、奇跡的に回避できた。

12 月 22 日

午前中は授業があったため、昼過ぎから本番と同じ環境でリハーサルを行った。やはり本番と同じ環境でのテストは大切で、音割れが発生するとか音がループしてるなどの問題点を洗い出すことができた。

配信枠の URL をインターネットに放流した。

12 月 23 日

一日目。開始直前までかなり緊張したが、トラブルなくこなせた。多分音量が少し小さかった。

12 月 24 日

2日目。音量を上げてみたところ、音割れとの戦いになった。

12 月 25 日

午前中に機材撤収。

完走した感想

印刷物やサムネイル、スケジュール画像などは Figma で作成した。制作物をしうまいくんと共有しやすく、エクスポートとして素材として扱うのも手軽だった。

Figma で作成したものの一覧

とにかくリハーサルを 3 回ほどやったことで、事前に問題点や当日の流れを組めていたため、配信本番で戸惑う部分がなかったことが良かったと思う。

配信にまつわるあれこれ

もし来年以降 RTA in MISW を引き継ぎたいという人がいたときのために、配信にまつわるあれこれを書き残しておきたいと思う。

YouTube チャンネル

個人の YouTube チャンネルを使うことに抵抗があるのであれば、ブランドアカウントを作成する と良い。新しく Google アカウントを作成する必要はない。

配信に使用する BGM について

自分で作るのでなければ、YouTube オーディオライブラリ の楽曲は著作権について安全に使用できることが明記されている。

録画の公開

YouTube Studio からライブ配信のアーカイブをダウンロードできるが、最大でも 720p 30 fps となる。それ以上の品質でアーカイブ動画を編集・公開したい場合は、自前で録画する必要がある。

リハーサル

本番と同じ構成で何回もやっておくことで、当日に起きるであろうトラブルを洗い出せると思う。特に、ゲーム機によって異なる映像・音の出力形式や、配信のビットレート、パソコンの負荷等はきちんと検証しておくと良い。

機材

ある程度チャンネル数のあるミキサーはあった方が当日の作業が減って楽になると思う。配信ソフト上で音量調節をしたり、マイクごとに音量を操作したりすると、多分脳が爆破する。サウンドハウス の CLASSIC PRO シリーズは安価で使える品質があるので、悩んだらこれを買えば良いと思う。キャプチャボード、マイクアーム、ミキサーは CLASSIC PRO シリーズのものを使用した。

走者はプレイに集中できるようにヘッドセットマイク (Shure WH20XLR) を使用した。解説は通常のダイナミックマイク (Shure SM58) を用意したが、慣れもあってかマイクの位置がずれていくことが多発したので、走者であればなおさら口からの位置を固定できるヘッドセットマイクを使用したほうが良いと思う。

最後に

やろうやろうと話に乗ってくれたしうまいくんとかっつくん、初めての試みながら走りたいと回答してくれた走者の皆さんに感謝します。

12/26 からは RTA in Japan Winter 2021 が 6 日間に渡って開催されます。みんなで盛り上がりましょう!

URL 限定公開